使うAI研究所

AIを“使う側”に回る、非エンジニアの実践ログ

AIにキーワードを選ばせてはいけない。「一緒に選ぶ」手順

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「ブログのキーワード、AIに考えてもらえばいいのでは?」

その発想は正しいです。実際、私も毎回AIと一緒にやっています。ただ、AIが出した候補をそのまま使って書くと、かなりの確率で埋もれます。

理由はシンプルで、AIは「いま検索結果の1ページ目に誰がいるか」を見ていないからです。学習した知識の中から「それっぽい言葉」を出すのは得意でも、目の前の検索結果を見て「ここは個人が入り込める余地があるか」を判断しているわけではありません。

この記事では、AIに任せる部分と自分でやる部分をはっきり分けた、4ステップの手順をお伝えします。最後に、私が実際にこの手順でボツにしたキーワードも3つ、そのまま公開します。

AIが得意なこと、苦手なこと

まず地図から。ここを分けておかないと、AIに聞いても「それっぽいけど使えない候補リスト」が増えるだけで終わります。

キーワード選定の役割分担。AIが得意=候補をたくさん出す・言い換え・検索意図を言葉にする・見出しのたたき台(広げる作業)。人がやる=実際に検索して確かめる・1ページ目の顔ぶれを見る・勝てるか撤退かの判断・自分の一次体験を足す(絞る作業)

ざっくり言うと、AI=広げる担当、自分=絞る担当です。

AIは候補を出す速さと量では人間が敵いません。10個お願いすれば10個、50個と言えば50個出てきます。言い換えや関連する言葉を探すのも得意です。

一方で、「そのキーワードで戦えるか」の判定は苦手です。ここは意外と誤解されている部分だと思います。

最近は検索しながら答えるAIも増えましたが、それでも私はこの判定だけは自分の目でやることを勧めます。理由は精度もありますが、単純に自分で1回検索したほうが早いからです。10秒で終わります。

手順①:AIに候補を広げてもらう

最初はAIの得意分野から。ここでのコツは、聞き方を具体的にすることです。

やりがちな失敗が、これです。

ブログのキーワードを教えて

これだと「副業 稼ぐ」「ダイエット 方法」みたいな、誰もが思いつく激戦ワードが返ってきます。使えません。

代わりに、読者・悩み・自分の経験をセットで渡します。

私は非エンジニアの会社員で、AIを使って副業ブログを運営しています。
読者は「AIを仕事や副業に使ってみたいけど、何から手をつけるか分からない」人です。

この読者が、悩んでいるときに実際に検索窓へ打ち込みそうな言葉を、
30個挙げてください。条件は3つです。

・「◯◯とは」のような広すぎる言葉は除く
・2〜4語の組み合わせにする
・悩みが具体的に想像できる言葉を優先する

ポイントは最後の条件です。「悩みが具体的に想像できる言葉」と指定すると、抽象的なビッグワードが減って、実際に人が打ちそうな言葉が増えます。

出てきた30個のうち、ピンとくるものを5〜10個に絞ります。この時点ではまだ仮の候補です。ここで書き始めてはいけません。

手順②:実際に検索して「1ページ目の顔ぶれ」を見る

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。

候補を1つずつ、普通にGoogleで検索します。そして見るのは順位でも検索ボリュームでもなく、1ページ目に並んでいるサイトの顔ぶれです。

判断基準はこれだけです。

1ページ目の顔ぶれの見方。個人ブログ・note・知恵袋が混じっていればGO(入り込む余地がある)。クリニック公式・大手比較ランキング・美容メディア・メーカー公式で埋まっていれば撤退(個人がゼロ=勝負しない)

  • 個人ブログ・note・知恵袋・小さめのサイトが混じっている → 入り込む余地あり。GO
  • 公式サイト・大手メディア・クリニック・比較ランキングサイトで埋まっている撤退

理由は身も蓋もなくて、後者はお金と人数をかけて作られたページの集団だからです。個人が同じ土俵で殴り合っても、まず勝てません。逆に、個人ブログが1ページ目にいるということは、「このテーマは個人でも入れる」という実証になります。

実際にボツにしたキーワード3つ

きれいごとだけだと嘘くさいので、私が最近この手順でボツにしたものを出します。別で運営している美容ジャンルのブログ用に考えたキーワードです。

調べたキーワード 1ページ目の顔ぶれ 判定
日焼け止め 白くならない メンズ 大手比較ランキング・美容メディア・化粧品メーカー公式 撤退
男 いちご鼻 やってはいけない 美容クリニック・美容外科・エステサロン(個人ゼロ) 撤退
家庭用脱毛器 頻度 続かない 脱毛サロン・クリニック・メーカー公式 撤退

3つとも、AIに相談した段階では「良さそうですね」という感触でした。実際に検索して初めて、勝てないと分かったわけです。

並べてみると共通点も見えます。健康・医療・美容のジャンルは、企業や医療機関が構造的に強い。この領域は検索エンジン側も情報の信頼性を重く見るので、個人が正面から挑むのは分が悪いです。

10秒の検索を惜しんでいたら、この3本を書いて、3本とも読まれずに終わっていました。書く前に落とせたのは損ではなく、得です。

手順③:勝てないと分かったキーワードの「ずらし方」

撤退と判定しても、テーマごと捨てる必要はありません。ずらせば入れることがあります。方向は3つです。

1. もっと具体的にする 「日焼け止め 選び方」で無理なら、「日焼け止め 塗り直し 会社」のように、シーンや条件を足して細くします。検索する人は減りますが、その分ライバルも減ります。

2. 体験を足す 「◯◯ やってみた」「◯◯ 失敗」「◯◯ やめた」の方向です。企業がいちばん書けないのが、個人の実体験です。ここは構造的にこちらが有利になります。

3. 読者を絞る 「初心者向け」ではなく「30代・未経験・独学の人向け」まで絞る。刺さる人には深く刺さります。

ただし正直に書いておくと、ずらしても勝てないジャンルはあります。上の3つのキーワードも、ずらし先を探しましたがどれも企業で埋まっていました。そういうときは、そのテーマから撤退して別のテーマに時間を使うほうが正解です。撤退の判断も戦略のうちだと思っています。

手順④:AIに検索意図を言語化させて、見出しに落とす

GOと判定できたら、ここでまたAIの出番です。今度は検索意図の言語化をお願いします。

「ブログ キーワード選定 AI」で検索する人について教えてください。

・その人はどんな状況で、何に困っていますか
・言葉にはしていないけれど、本当は知りたいことは何ですか
・記事を読み終えたとき、どうなっていれば「読んでよかった」と思いますか

この「言葉にしていないけれど本当は知りたいこと」が効きます。今回で言えば、表向きは「手順が知りたい」ですが、本音は「AIに任せて楽をしたい。でも失敗したくない」あたりです。だからこの記事は、手順だけでなく「任せていい部分・ダメな部分」を軸にしました。

そのうえで見出しのたたき台を出してもらいます。ただしここに注意点が1つあります。

AIが出した見出しをそのまま使うと、「どこかで読んだ記事」になります。 AIは平均的で無難な構成を出すのが上手いので、当然といえば当然です。

なので私は、自分の一次体験を最低1つ、必ず見出しに組み込むようにしています。この記事なら「実際にボツにしたキーワード3つ」の部分です。あそこだけは、AIには書けません。

やりがちな失敗3つ

最後に、私自身がやった、あるいはやりかけた失敗を3つ。

1. 検索ボリュームの数字だけで決める 「月間500回もある!」で飛びつくと、たいてい激戦区です。数字より顔ぶれを見てください。逆に、ボリュームが小さくても個人が入れるキーワードのほうが、最初の1人には届きます。

2. AIが出したキーワードを検索せずに信じる AIは、実際にはあまり検索されていない言葉を、それらしく作ってしまうことがあります。実在の確認込みで、手順②は飛ばせません。

3. 1つの記事に複数のキーワードを詰め込む 「これも書きたい、あれも入れたい」で欲張ると、結局どの検索意図にも中途半端になります。1記事1キーワードが基本です。

まとめ

  • AI=広げる担当、自分=絞る担当。この分担を崩さない
  • AIは「いまの検索結果」を見ていない。だから最後の判定は自分の目で
  • 手順②の「1ページ目の顔ぶれを見る」10秒が、この作業でいちばん費用対効果が高い
  • 個人・note・知恵袋が混じっていればGO、企業とクリニックで埋まっていれば撤退
  • 撤退の判断も戦略。書く前に落とせたキーワードは、損ではなく得
  • 一次体験を最低1つ入れる。そこだけはAIに書けない

最後に、今日できることを1つだけ。

いま書こうとしているテーマを、Googleで検索してみてください。 見るのは1ページ目の顔ぶれだけ。個人ブログやnoteが1つも見当たらなかったら、今日はそのテーマを書かない。それだけで、読まれない1本を書く時間がまるごと浮きます。

ブログの開設からの全体像はAIを相棒に副業ブログを始める全手順に、続ける仕組みづくりは副業ブログが続かない人へにまとめています。

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